イベント&講演

2023.12.21

【開催レポート】立命館大学MICEセミナー


JCSは、9月19日~21日、10月8日の4日間、立命館大学と協働で、MICEに関する講義や施設見学、グループワークや国際会議の運営体験などを行う「国際会議等の運営や裏側を学ぶ『MICEセミナー』」を、立命館朱雀キャンパス及び京都市内各所で開催しました。

本セミナーは、MICEを実学として学び、グローバルな視点を育んで頂くことを目的に開催。セミナーには立命館大学の各キャンパスから文系・理系を問わず、全学年から20名近くの学生が参加しました。
参加者からは「就職活動の視野が大きく広がった」「MICEの波及効果や存在意義について理解した」「想像よりも、はるかに密度の濃い時間を過ごすことができた」といった声がありました。
*MICE(マイス)とは:企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(インセンティブ旅行)(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議 (Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字を使った造語で、これらのビジネスイベントの総称。

JCSならではのプログラムで、学生の知見・経験を広げる機会を創出

1日目:実例を活かしたMICEの基礎講義

本セミナーでは、MICEを体系的に学習するプログラムを構築しました。1日目は、MICEの概論や国際会議の全体像について、当社がこれまで携わってきた案件を交えながら説明したほか、立命館大学の卒業生で現在当社の社員が仕事内容を説明するなど、実例に基づきMICEを基礎から学ぶことができる、JCSならではのプログラムを実施しました。

営業企画部門の社員による「MICE概論」
営業企画部門の社員による「MICE概論」
卒業生社員による「仕事・事例紹介」
国際会議部門の担当役員による「国際会議概論」

2日目:会場視察

2日目は、ユニークベニューとしても利用できる京都最古の禅寺「建仁寺」を始め、MICE施設やホテルなど、MICE開催で重要な役割を果たす会場を視察しました。各会場では、当社社員や施設担当者が特徴や使用事例などを説明したほか、普段は入ることができない場所に入ったり会議運営の裏話も交えるなどして、国際MICE都市である京都の魅力を考える機会を作りました。

於 ホテルオークラ京都
於 ホテルオークラ京都
於 建仁寺
於 ザ・リッツ・カールトン京都
於 ザ・リッツ・カールトン京都
於 国立京都国際会館
  • 於 ザ・プリンス 京都宝ヶ池 於 ザ・プリンス 京都宝ヶ池

3日目:学び・発見をアウトプット「国際会議運営ワークショップ」

3日目は、講義や会場視察で学んだ内容をもとに、仮説を構築するグループワークやプレゼンテーションを行い、お互いのナレッジをシェアするとともに、アウトプットする力を養いました。グループワークは、グローバルMICE都市*に選定されている都市の会議場(国際会議場やユニークべニューを含めた施設)を、各グループで評価していくというもの。仮説立案を通じて、活発な議論が交わされました。
セミナーの最後には、弊社役員から修了証を授与しました。
*グローバルMICE都市:MICE誘致力向上のための観光庁の支援事業。京都市を始め全国12都市。

グループワークの様子1
グループワークの様子1
グループワークの様子2
グループワークの結果をプレゼンテーション
グループワークの結果をプレゼンテーション
弊社役員から参加した学生のみなさんへ修了証の授与

特別プログラム:日本初開催の国際会議の参加体験

最終日には3日間のセミナーで学んだ内容を総括する目的で、JCSが運営全般を担当した国際連合主催の国際会議「インターネット・ガバナンス・フォーラム(IGF)京都2023」に参加体験する場を用意しました。IGFは1年に1度インターネットの諸課題について議論する国際会議で、日本での開催は初。会場となった国立京都国際会館への来場者数は6,200名を超えました。
シンポジウムや展示ブース見学など、目の前で繰り広げられる国際会議を目にすることで、セミナー参加者の皆さんにより一層MICEへの理解を深めてもらいました。

IDカードについて説明
IDカードについて説明
コングレスバッグの受け取り
展示ブースの見学

参加した学生の声

食マネジメント学部・食マネジメント学科・4回生
国際会議の誘致から、実際に現場で行われていること、その裏側までを知るために参加しました。セミナーでは、誘致に携わる方や現場のご担当者などから事前のスケジュール調整の大変さを聞けたり、また実際に会議の現場を体験できたり、有意義な時間を過ごせました。MICEの華々しい舞台の裏側では、多くの人々の思いが込められていることも知れました。それが「日本の文化や伝統を世界の人に知ってもらう1つのきっかけになる」ということを考えながら、今後も日本文化の発信について研究を進めていきたいと思います。

国際関係学部・国際関係学科・3回生
せっかく京都にいるので、そこで開かれる国際会議をぜひ目にしたく、参加しました。実際、多くの国からたくさんの方たちが京都に来られているのを見ることで、京都の魅力を再認識しました。私はまさに今就職活動において、将来どのような職業に就きたいかを考えているのですが、今回のセミナーをきっかけに、これまでの自分の視野の狭さに気づかされました。MICEには多くの企業や団体が関わっていることを知り、仕事を通じて社会と関わる方法はたくさんあると学び、私のやりたいことがより明確になりました。

情報理工学部・情報理工学科・2回生
MICEの始まりから終わりまで、どのような人たちが様々な業務をいかに進めて行くのかを学ぶために今回参加しました。JCSのさまざまな役職、立場で働いているプロフェッショナルの人たちからお話を聞くことができ、多面的・多角的にMICEを知ることができました。一番の学びは「人と人とのつながり」です。会議の参加人数の規模に関わらず、良い会議にしようという工夫の中には、会話や心の通じ合いが大切だと学びました。一つの場所に集まり、同じ体験をすることで、人同士のつながりも生まれることを実感できました。

総合心理学部・総合心理学科・1回生
国際的な問題について多くの有識者が話している光景を自分の目でしっかり見て、実際にそのような場で話を聞けることに魅力を感じ、今回のセミナーに参加しました。各国の参加者が自分の思いを伝えようというその熱意を感じ、私もそのように話そうと刺激を受けました。講義だけではなく、施設見学や現場体験もあったことで、よりMICEについて理解を深めることができました。世界のあらゆる問題は自分にほど遠い問題と決めつけずに、自分にもできることがあるのではないかと考えていきたいです。

ご協力いただいた教職員の方々のコメント

  • 写真左から、立命館大学 学生部 衣笠学生オフィス 曽谷 直樹 様、キャリアセンター 衣笠キャリアオフィス 舩尾 優一 様、国際部 衣笠国際課 林 南々子 様 写真左から、立命館大学 学生部 衣笠学生オフィス 曽谷 直樹 様、キャリアセンター 衣笠キャリアオフィス 舩尾 優一 様、国際部 衣笠国際課 林 南々子 様

日本コンベンションサービス株式会社の皆様のコーディネートにより、本学学生にとって大変有意義なセミナーを実施頂きました。国連主催の国際会議への参加体験をはじめ、有名なMICE 事業ご担当の方々から直接学ぶ講義、通常見学できない場所や裏話も含めて説明頂いた施設見学、それらの学びを活かしたワークショップ等、学生にとって代えがたい貴重な機会でした。参加学生の満足度も非常に高く、MICE 事業についてはもちろんのこと、国際交流や多様性、仕事・企業・業界研究、目的意識や計画性の重要さ等の理解につながったという意見も多く、今後の学生生活や進路選択に活きる学びの多い時間となりました。ご尽力いただいた関係者の皆様に改めて御礼申し上げます。

まとめ

JCSはこのような機会を通じ、MICE 業界の認知向上や人材育成に貢献するとともに、学生のみなさんの国際感覚や政治経済への興味関心を高められるよう努めてまいります。また、半世紀にわたるコンベンションの運営で蓄積したノウハウをもとに、今後も大学など教育機関との連携を進めてまいります。

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