コラム

2017.09.01

未経験から目指せるイベントディレクターの仕事とやりがい


イベントには国際会議や、医学会、展示会、スポーツイベント、企業主催のセミナー、政治家の講演会など様々な形式があります。イベントの規模や目的は内容ごとに異なるため、目的を達成するためには運営事務局の関係各者が協力して入念な準備を進めなければなりません。イベントディレクターの役割は、準備段階や当日の運営でリーダーシップを発揮し、イベントが終了するまでの工程を円滑にすることです。そこで今回は、未経験からイベントディレクターになるための方法をご紹介します。

イベントディレクターの仕事内容

イベントディレクターが企画・運営を手掛けるイベントは製品・サービスの販促を目的としたPRイベントや展示会、従業員向けのセミナー、国際機関のコンベンション、スポーツ・文化系催事など多岐にわたります。イベントディレクターの仕事はまず、クライアントの狙いを踏まえたイベントを企画することから始まります。企画が固まったら、スケジュールに合わせて会場やスタッフ・備品の手配、告知活動を行い、イベントが問題なく開催できるように様々な調整を繰り返します。

イベント中に予期せぬ問題が発生したときは、イベントディレクターは現場の指揮官としてクライアントと意見を調整し、状況を見極めてスタッフに指示を出さなければなりません。どんな現場でも自分のディレクションに責任を持ち、「タイムスケジュールは遅れていないか」「来場者やVIPの動線はスムーズか」など、些細なことにも気を配ることがイベントディレクターの仕事として求められます。クライアントが満足する素敵なイベントを作り上げるためには、計画性はもちろん、臨機応変な対応力が必要です。大変だと感じる機会も多いですが、多くの人と物を動かしてイベントを成功させられた際には、大きな達成感や充実感を感じられる仕事です。

イベントディレクターになるための方法

イベントディレクターになるためには特別な資格は要りませんが、大学や専門学校でマスコミやマーケティングを学んでいると、PR系のイベントを扱うところでの就職や転職には強みになります。イベントディレクターとして生計を立てるためにはイベント運営会社や広告代理店、事務局の代行会社、結婚式場などに入社し経験を積むのが一般的ですが、正社員や派遣で経験を積んだあと、独立してフリーランスになる人もいます。

中途採用では、イベント運営の経験やマーケティングに関する知識がなくても、熱意のある人材なら積極的に採用するという募集も多く見られます。無形商材(サービス系)の営業経験や旅行会社・ホテルなどの、お客様への臨機応変な対応が求められる業界での就業経験があると、イベントディレクターの仕事にも十分活かすことができるので、未経験からでも採用されやすい傾向があります。また、派遣や業務委託、イベント運営事務局、イベント運営のサポートからキャリアをスタートさせることもできます。ほかにも、資料作成やプレゼンテーションをわかりやすく行うのも「企画力」の一部。その意味で、OAスキル・事務的なスキルもおろそかにしてはいけません。

他業種からの転職をお考えなら、OA事務の作業と外部対応の両方を要領よく行えるか、度重なる手配や調整を投げ出さずに行えるかなど、まず自らの適性を客観視してみるといいかもしれません。イベントを訪れる多くの人たちをおもてなしするホスピタリティや、国際的な催しに対応できるグローバルな知見もこれからのイベントディレクターには必要とされる素養です。人を楽しませることが好きな人や、サミットやオリンピック、映画祭など知名度の高いコンベンションやイベントに関わることができ、自分が裏方として貢献したものが世間で注目されることに楽しみとやりがいを見出せる人などは、イベントディレクターに向いているといえるでしょう。

資格や語学力・海外経験があると転職も有利に

現在、イベント業界では国際会議や海外向けのイベントの増加に対応するため、確かな語学力のある人材を採用しようとする動きが活発化しています。特にイベントディレクターは現場に出向き、運営の指揮を取る立場なので、外国人の方とコミュニケーションができるレベルの語学力(TOEIC750~800点程度)があると転職先でも重宝されるでしょう。

また、未経験でもイベントに関する知識を身につけておきたければ、イベント業務管理士やイベント検定、スポーツイベント検定、ユニバーサルイベント検定、といった資格を取ることも手段のひとつです。これらの資格はイベント関連の求人に応募する際に、イベント企画・運営に関する知識があることを客観的に証明することができます。採用時にこれらの資格が求められることはあまりありませんが、就業意欲をアピールするために「+α」のポイントがほしい方はチャレンジしてみることをオススメします。

これからのイベント業界では、トレンドや国際化に対応できる有能な人材が求められています。今後はますます語学力が活かせる求人が増え続けて行くでしょう。語学力はもちろん、スケジュール管理やイレギュラーな事態への対応力に自信がある方は、国際的なイベントで指揮を取ることができるイベントディレクターへの転職を目指してみてはいかがでしょうか?

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